・相続した実家を売却する7つのステップ
・売却前に必ずやるべき相続登記の手続き
・売却時にかかる税金と諸費用の目安
・相続後3年以内に売ると使える節税特例
・売却で損する人・得する人の分かれ道

編集部
「相続した実家、誰も住まないから売却したいけど何から始めればいい…?」そう悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
実は相続した実家の売却には一般的な不動産売却とは違う手続きがあります。相続登記が完了していないと売却できませんし、売却時期によっては税金の特例で数百万円節約できることも。
この記事では、相続した実家の売却の流れを7ステップで整理し、税金・費用・節税テクニック、そして「損する人と得する人の分かれ道」まで解説します。
⚠️ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の売却案件については、宅地建物取引士・税理士など専門家にご相談ください。
相続した実家を売却するまでの全体像
まず全体の流れを把握しておきましょう。相続開始から売却完了まで、一般的には4〜8ヶ月程度かかります。
| 段階 | 目安期間 |
|---|---|
| 相続登記の完了 | 1〜3ヶ月 |
| 売却準備・査定 | 2〜4週間 |
| 売却活動 | 2〜6ヶ月 |
| 契約・引き渡し | 1〜2ヶ月 |
| 確定申告(必要な場合) | 翌年2〜3月 |
特に重要なのは、相続税の申告期限(10ヶ月以内)と、譲渡税の特例期限(3年以内)という2つの期限。これを意識してスケジュールを組みましょう。
実家を売却する7ステップ
ステップ1:相続登記を完了させる
実家を売却するには、まず相続登記が完了している必要があります。不動産の売却は登記簿上の名義人しかできず、亡くなった親の名義のままでは売却できません。
2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内の登記が必須になりました。売却予定なら真っ先に進めましょう。
・相続登記の義務化はいつから始まったか ・登記を放置するとどうなるかの段階リスク ・相続登記の期限と過料の条件 ・自分でやるか専門家に頼むかの判断基準 ・相続登記の手続きの流れと必要書類 相続不動産 編集部 上記を[…]
ステップ2:不動産会社に査定を依頼する
相続登記が完了したら、次は不動産の査定です。適正な売却価格を把握することが、成功する売却の第一歩です。
査定額は会社によって数百万円単位で違うことも珍しくありません。1社だけでは相場観がつかめないので、必ず3社以上に依頼しましょう。一括査定サイトを使えば、1回の入力で複数社に依頼できます。
⚠️ 異常に高い査定額に要注意
他社より極端に高い査定を出す会社は、実際の売却時に値下げを迫られるケースがあります。相場を無視した価格提示には慎重に対応しましょう。
ステップ3:媒介契約を結ぶ
査定結果を比較して不動産会社を1社に絞ったら、媒介契約を締結します。相続案件では、担当者が本気で売却活動をしてくれる専任媒介契約がおすすめです(2週間に1回の報告義務・レインズ登録義務があります)。
ステップ4:売却活動を開始する
媒介契約後、不動産会社が主体となって売却活動を進めます。実家が空き家でも、内覧に備えて最低限の清掃・残置物の処理をしておきましょう。
ステップ5:売買契約を締結する
購入希望者と条件が合意に達したら、売買契約を締結します。実印・印鑑証明書・登記識別情報(権利証)などが必要です。契約時に売買代金の5〜10%程度の手付金が支払われます。
ステップ6:決済と引き渡し
売買契約から1〜2ヶ月後に、決済と物件の引き渡しを行います。残金の受領、所有権移転登記、鍵の引き渡し、仲介手数料の支払いをこの日に行います。
ステップ7:確定申告と納税
売却で利益(譲渡益)が出た場合、翌年の2〜3月に確定申告が必要です。
売却時にかかる税金と費用
譲渡所得税の計算式
譲渡所得 =
売却価格−(取得費+譲渡費用)
相続した不動産の取得費は、被相続人が購入した時の金額を引き継ぎます。購入時の資料がない場合は、売却価格の5%を取得費とする「概算取得費」を使います。
譲渡所得税の税率
| 所有期間 | 税率(所得税+住民税) |
|---|---|
| 5年以下(短期譲渡) | 約39.63% |
| 5年超(長期譲渡) | 約20.315% |
相続の場合、所有期間は被相続人が取得した日から通算されます。長年住んでいた実家なら、通常は長期譲渡の税率が適用されます。
売却時にかかる主な費用
| 費用項目 | 目安金額 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 売買価格×3%+6万円+消費税 |
| 印紙税 | 1〜3万円 |
| 測量費用(必要な場合) | 30〜50万円 |
| 解体費用(古家付き土地の場合) | 100〜200万円 |
売却価格が3,000万円の場合、諸費用の合計は約100〜150万円程度が目安です。
相続実家の売却で使える節税特例
取得費加算の特例
相続税の申告期限から3年以内に売却した場合、支払った相続税の一部を取得費に加算でき、譲渡所得税を減らせます。
空き家の3,000万円特別控除
一定の要件を満たす相続空き家を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。主な要件は以下です。
- 1981年5月31日以前に建築された家屋
- 被相続人が1人で住んでいた
- 相続開始から3年目の12月31日までに売却
- 売却価格が1億円以下
- 耐震リフォームまたは解体して売却
売却で損する人・得する人の分かれ道
同じ実家を相続しても、進め方次第で手取りが数百万円変わります。損する人と得する人の違いを整理しました。
😰 損する人
- 1社の査定だけで決める
- 3年の特例期限を過ぎてから売る
- 相場を知らず言い値で手放す
- 特例を知らず税金を払いすぎる
😊 得する人
- 複数社を比較して選ぶ
- 3年以内に売って特例を使う
- 相場を把握してから交渉する
- 税理士に特例を確認する
この差の出発点は、すべて「正確な相場を知っているかどうか」です。相場がわからないまま1社に任せると、損する人のパターンに陥りやすくなります。
まずは複数社の無料査定で相場を把握する
損をしないための第一歩は、複数の不動産会社に査定を依頼して適正価格を知ることです。一括査定なら1回の入力で複数社に依頼でき、相続案件に強い会社も見つかります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 相続した実家をすぐ売却できる?
相続登記が完了していれば可能です。ただし相続登記だけで1〜3ヶ月かかるため、売却開始まで時間が必要です。
Q2. 相続人が複数いる場合は?
相続人全員の同意が必要です。代表相続人が単独で相続してから売却するか、共有名義のまま全員で契約する方法があります。
・不動産が共有名義になる仕組みと原因 ・共有名義で起こる5つのトラブル事例 ・相続時に共有名義を避ける3つの分割方法 ・すでに共有名義の場合の解消方法比較 ・共有トラブルの相談先と費用の目安 相続不動産 編集部 上[…]
Q3. 売却で損失が出たら?
相続不動産の売却損は、原則として他の所得と損益通算できません。ただし取得費加算の特例で税負担を軽減できる場合があります。
Q4. 遠方の実家でも売却できる?
売買契約や決済は現地が一般的ですが、司法書士や代理人を立てれば遠方でも手続き可能です。
・遠方の実家相続で発生する3つの負担 ・帰省せずに進められる相続登記の方法 ・現地に行かずに使える管理・整理サービス ・遠方の実家を売却する具体的な手順 ・放置し続けた場合に起こること 相続不動産 編集部 上記をま[…]
相続実家の売却|まとめ
📌 この記事のまとめ
- 売却にはまず相続登記の完了が必須
- 査定は必ず3社以上で比較する
- 相続後3年以内の売却で節税特例が使える
- 諸費用は売却価格の5〜8%が目安
- 損得の分かれ道は「正確な相場を知っているか」
- 税務が複雑なので税理士への相談も検討を
相続した実家の売却は手続きが複雑ですが、順序立てて進めれば難しくありません。特に節税特例の期限(3年以内)を逃さないことが重要です。まずは複数社の査定で相場を把握するところから始めましょう。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました🙇♀️
▼ 参照リンク(一次情報)
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免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的・税務的助言に代わるものではありません。個別具体的な不動産売却については、宅地建物取引士、税理士等の専門家にご相談ください。掲載情報は執筆時点のものであり、法令改正等により内容が変更される可能性があります。




