・不動産が共有名義になる仕組みと原因
・共有名義で起こる5つのトラブル事例
・相続時に共有名義を避ける3つの分割方法
・すでに共有名義の場合の解消方法比較
・共有トラブルの相談先と費用の目安

編集部
「実家を兄弟で共有名義にしようと思うけど、大丈夫かな…?」と迷っていませんか?
遺産分割で揉めたくないからと「とりあえず共有」を選ぶご家庭は多いのですが、実は共有名義は「相続トラブルの先送り」であり、時間が経つほど解決が難しくなる選択です。
今回は、共有名義の不動産で実際に起こるトラブル事例と、相続時に共有を避ける方法、すでに共有になってしまった場合の解消方法までわかりやすく解説します。
⚠️ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の共有トラブルについては、司法書士・弁護士など専門家にご相談ください。
不動産が共有名義になる仕組み
共有名義とは、1つの不動産を複数人がそれぞれの持分割合で所有している状態です。相続で共有名義になるのは、主に以下のパターンです。
パターン1|遺産分割協議で共有と決めた
「実家は兄弟3人で3分の1ずつ」と話し合いで決めたケース
パターン2|協議をせず法定相続分で登記した
遺産分割協議をしないまま、法定相続分のとおり相続登記したケース
持分はあくまで「権利の割合」であり、「1階は兄のもの、2階は弟のもの」のように物理的に分かれるわけではありません。不動産全体に対して全員の権利が及ぶため、単独では自由に扱えなくなります。
共有名義で起こる5つのトラブル事例
共有不動産の売却は共有者全員の同意がなければできません。1人でも反対すれば売れず、「売りたい兄」と「残したい弟」の対立が典型的なトラブルです。
賃貸などの管理行為には持分の過半数の同意が必要です。空き家のまま活用できず、固定資産税だけ払い続けるケースが多発しています。
固定資産税・修繕費・火災保険料は持分に応じて負担するのが原則ですが、「住んでいる人が払うべき」「代表者が立て替えたまま回収できない」といった揉め事が絶えません。
共有者の1人が亡くなると、その持分はさらにその相続人へ分散します。兄弟3人の共有が、次の世代では従兄弟同士6人、9人と増え続け、顔も知らない親族との共有になっていきます。
自分の持分だけなら、他の共有者の同意なしに売却できます。共有者の1人が持分を買取業者に売ると、見知らぬ業者が共有者として登場し、買取交渉や共有物分割請求を仕掛けてくるトラブルにつながります。
💡 「とりあえず共有」が一番危険

編集部
相続時に共有名義を避ける3つの方法
これから遺産分割をする方は、以下のいずれかで単独名義を目指しましょう。
方法1. 現物分割(不動産は1人が相続)
「実家は長男、預貯金は次男」のように、財産ごとに取得者を分ける方法。財産構成のバランスが取れるなら最もシンプルです。
方法2. 代償分割(取得者が他の相続人に金銭を支払う)
1人が不動産を単独相続し、他の相続人へ代償金を支払う方法。「実家に住み続けたい相続人がいる」ケースに向いています。代償金の支払い条件は遺産分割協議書に明記が必須です。
方法3. 換価分割(売却して現金で分ける)
不動産を売却し、代金を相続分に応じて分配する方法。誰も住む予定がないなら、最も公平で後腐れのない選択です。
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すでに共有名義の場合の解消方法比較
すでに共有状態の方も、以下の方法で解消できます。費用・難易度も含めて比較しました。
| 方法 | 難易度 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 他の共有者が持分を買い取る | 中 | 買い取る資金がある |
| 自分の持分を他の共有者に売る | 中 | 共有から抜けたい |
| 全員で第三者に売却 | 低〜中 | 全員が手放すことに合意 |
| 自分の持分を専門業者に売る | 低 | 他の共有者と話がまとまらない |
| 共有物分割請求(裁判) | 高 | 話し合いが決裂した |
共有物分割請求は最終手段です。裁判所の判断で競売になると市場価格より安く処分される可能性があるため、まずは話し合いと専門家の仲介で解決を目指しましょう。
💡 持分の移転にも登記と税金がかかる

編集部
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よくある質問(FAQ)
Q1. 共有名義でも相続登記の義務はある?
あります。2024年4月からの相続登記義務化は共有持分にも適用されます。相続を知った日から3年以内に登記しないと過料の対象です。
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Q2. 共有者の1人が行方不明の場合はどうする?
不在者財産管理人の選任や、所在等不明共有者の持分取得制度(2023年民法改正で新設)を利用する方法があります。手続きが専門的なため、司法書士・弁護士への相談が現実的です。
Q3. 共有持分にも固定資産税の納付書は別々に届く?
いいえ。固定資産税は共有者全員の連帯納税義務で、納付書は代表者1人に届きます。共有者間での精算ルールを決めておかないと、立て替えトラブルの原因になります。
Q4. 夫婦の共有名義も危険?
夫婦でマイホームを共有するのは住宅ローン控除の面でメリットもあり、一概に危険ではありません。問題になりやすいのは「相続で仕方なく共有になった兄弟・親族間の共有」です。
共有名義の不動産相続|まとめ
📌 この記事のまとめ
- 共有名義の不動産は売却に全員の同意が必要になる
- 次の相続で共有者が増え続け、解決が困難になる
- 持分だけ第三者に売却されるリスクがある
- 遺産分割では現物分割・代償分割・換価分割で単独名義を目指す
- すでに共有なら持分売買・全員売却・専門業者買取で解消する
- 話し合いが困難な場合は司法書士・弁護士へ相談を
共有名義は「今は仲が良いから大丈夫」と思っていても、世代が変わるほど確実にリスクが膨らみます。相続のタイミングで単独名義にまとめるか、すでに共有なら関係が良好なうちに解消へ動き出しましょう。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました🙇♀️
▼ 参照リンク(一次情報)
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免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言や税務助言に代わるものではありません。個別具体的な共有不動産の問題については、司法書士、弁護士、税理士等の専門家にご相談ください。掲載情報は執筆時点のものであり、法令改正等により内容が変更される可能性があります。



