・相続税がかかるか一目でわかる判定フロー
・基礎控除の計算式と人数別早見表
・法定相続人の正しい数え方
・相続税の計算手順と税率表
・基礎控除を超えても税額を減らせる特例

編集部
「うちの実家、相続税ってかかるのかな…?」相続を控えて、そんな不安を感じていませんか?
実は、相続税には「基礎控除」という非課税枠があり、遺産総額がこの枠以下なら相続税は1円もかかりません。申告すら不要です。
国税庁の統計では、相続税がかかるのは亡くなった方の1割弱。多くのご家庭は基礎控除の範囲内に収まっています。この記事では、まず「自分のケースで相続税がかかるか」を判定フローで確認し、その後で計算方法を詳しく見ていきましょう。
⚠️ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の相続税申告については、税理士など専門家にご相談ください。
まず確認|相続税がかかるか判定フロー
細かい計算の前に、大まかに「かかりそうか」を判定してみましょう。以下の順に確認していけば、自分のケースがどこに当てはまるかが見えてきます。
STEP 1|法定相続人の人数を数える
配偶者・子など、相続人が何人いるかを確認します。
STEP 2|基礎控除額を計算する
3,000万円 + 600万円 × 人数 = 基礎控除額
STEP 3|遺産総額と比べる
不動産・預貯金などの合計と基礎控除額を比較します。
|
遺産 ≦ 基礎控除 相続税はかからない |
遺産 > 基礎控除 相続税がかかる可能性 |
では、この判定に必要な「基礎控除額」の計算を、詳しく見ていきましょう。
基礎控除の計算式と人数別早見表
基礎控除とは、相続財産のうち相続税がかからない非課税枠のこと。計算式は非常にシンプルです。
基礎控除額 =
3,000万円+600万円×法定相続人の数
いちいち計算するのが面倒な方のために、人数別の早見表を用意しました。
| 法定相続人の数 | 基礎控除額 |
|---|---|
| 1人 | 3,600万円 |
| 2人 | 4,200万円 |
| 3人 | 4,800万円 |
| 4人 | 5,400万円 |
| 5人 | 6,000万円 |
例えば「妻+子2人」なら法定相続人は3人で、基礎控除は4,800万円。遺産総額が4,800万円以下なら相続税はかかりません。
法定相続人の正しい数え方
基礎控除の計算で間違えやすいのが「法定相続人の数」です。以下のルールで数えます。
| 順位 | 相続人 |
|---|---|
| 常に相続人 | 配偶者 |
| 第1順位 | 子(亡くなっていれば孫) |
| 第2順位 | 父母(亡くなっていれば祖父母) |
| 第3順位 | 兄弟姉妹(亡くなっていれば甥姪) |
数え方の注意点
- 相続放棄した人も人数に含める(基礎控除の計算上はカウント)
- 養子は実子がいれば1人まで、いなければ2人までカウント可能
- 内縁の妻・夫は法定相続人にならない
- 離婚した元配偶者は対象外(その子は対象)
💡 相続放棄しても基礎控除は減らない

編集部
不動産がある場合の評価に注意
相続財産に実家などの不動産がある場合、金額の出し方に注意が必要です。相続税では、不動産は時価ではなく相続税評価額(時価の7〜8割程度)で計算します。
| 財産 | 評価方法 |
|---|---|
| 土地 | 路線価方式または倍率方式 |
| 建物 | 固定資産税評価額 |
「実家の売値は5,000万円だから基礎控除オーバー」と思っていても、評価額ベースでは4,000万円程度に収まり、非課税になるケースは珍しくありません。
生命保険金には別枠の非課税枠がある
死亡保険金には基礎控除とは別に「500万円 × 法定相続人の数」の非課税枠があります。相続人3人なら1,500万円まで非課税です。
相続税の計算手順と税率表
遺産が基礎控除を超えた場合の計算手順を、簡単な例で確認しましょう。
計算例:遺産8,000万円、妻+子2人のケース
| 手順 | 計算 |
|---|---|
| 1. 課税遺産総額 | 8,000万円 − 4,800万円 = 3,200万円 |
| 2. 法定相続分で仮分割 | 妻1,600万円/子800万円×2人 |
| 3. 各自の仮税額 | 妻190万円/子80万円×2人 |
| 4. 相続税の総額 | 190万円+80万円+80万円 = 350万円 |
この総額を、実際に相続した割合に応じて各相続人が負担します。なお配偶者には後述の税額軽減があるため、妻の負担は実質ゼロになるケースがほとんどです。
相続税の速算表
| 法定相続分に応ずる取得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | − |
| 3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
基礎控除を超えても税額を減らせる特例
配偶者の税額軽減
配偶者が相続する財産は、1億6,000万円または法定相続分のいずれか多い額まで非課税になります。
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小規模宅地等の特例
自宅の土地は、要件を満たせば評価額を最大80%減額できます。基礎控除を超えそうな方は、まずこの特例が使えるか確認しましょう。
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編集部
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よくある質問(FAQ)
Q1. 基礎控除以下なら本当に何もしなくていい?
相続税の申告・納税は不要です。ただし相続登記(3年以内)や預貯金の解約手続きは別途必要なので、遺産分割協議書の作成は進めておきましょう。
Q2. 基礎控除ギリギリの場合はどうすべき?
不動産の評価は専門的な判断が必要で、自己計算では誤差が出やすい領域です。遺産総額が基礎控除の前後2割以内に収まりそうな場合は、税理士に評価を依頼するのが安全です。
Q3. 申告期限はいつまで?
相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内です。期限を過ぎると延滞税・無申告加算税が課され、特例も使えなくなる可能性があります。
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Q4. 基礎控除は今後変わる可能性がある?
2015年の改正で基礎控除は従来の6割に縮小された経緯があります。今後も税制改正の可能性はあるため、相続対策を検討する際は最新の制度を国税庁サイトで確認してください。
相続税の基礎控除|まとめ
📌 この記事のまとめ
- 基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」
- 遺産総額が基礎控除以下なら申告も納税も不要
- 相続放棄した人も基礎控除の人数に含める
- 不動産は相続税評価額(時価の7〜8割)で計算する
- 基礎控除を超えても配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例で減額可能
- 特例の適用には期限内(10ヶ月)の申告が必須
相続税は「かかるかどうか」の判断が最初の分かれ道です。まずは記事冒頭の判定フローで大まかに確認し、基礎控除額と遺産総額を比べてみましょう。ギリギリのラインや不動産の評価に迷う場合は、相続専門の税理士に早めに相談するのが確実ですよ。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました🙇♀️
▼ 参照リンク(一次情報)
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免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、税務助言に代わるものではありません。個別具体的な相続税の計算・申告については、税理士等の専門家にご相談ください。掲載情報は執筆時点のものであり、法令改正等により内容が変更される可能性があります。


